当院での診療が困難なケースにつきまして、下記にまとめました。
初診をご予約される前にご一読くださいませ。
①入院治療を必要とする可能性の高い方
以下のような場合は入院治療を考慮する必要があるため、初診の時点で病床のある精神科病院の受診をご検討ください。
- うつ状態にて死にたい気持ちが強く、危険な行動が目立つ。
- 躁状態にて多動や興奮、暴力行為が激しい。
- 幻覚や妄想が強く、会話の内容の理解がとても困難である。
- 認知症状態が強く、幻視、興奮や徘徊などがあり目を離せない。
- 食事がほとんど取れず低栄養・脱水状態が強く、身体的な管理が優先と考えられる場合 等
また時々、患者さまご本人が診察や治療を拒否しているというケースもあり、稀にご家族のみが相談にいらっしゃることもありますが、ほとんどの場合は入院治療が必要か、少なくともマンパワーの乏しい当院のようなクリニックレベルでは対応が困難です。そのような場合も、初診時点で入院対応が可能な精神科病院を受診されたほうがスムースと思われます。
②継続的に長時間(15分以上)の診察を希望される方
再診の患者さまにつきましては、診察可能な人数の問題から、継続的に15分以上など、長時間の診察を行うことができません。
患者さまと別にお話をされたいご家族の方もいらっしゃるかもしれませんが、患者さまおひとりにつき、患者さま・ご家族併せまして10~15分以内の診察時間にてお願いしております。
③中学生以下の児童の方
専門性が高いため、児童専門医の受診をお勧めいたします。
④治療ではなく法的係争のための診断書作成を希望される方
法的証明のためには客観的証拠となりうる詳細な検査が必要ですが、当院では施行不能のため対応できません。
⑤脳器質性疾患があり、継続的な頭部の検査(脳波検査・頭部CT等)が必要な方
例えばてんかんの発作があり、細かな薬物調整が必要な方の場合、定期的に脳波検査を行いながらの薬剤調整ができませんので、当院での対応ができません。
⑥医師の判断や提案を受け入れられず、自身の考えに固執されたり、治療方針を無理強いしようとされたりする方(治療契約を結べない方)
医療を受けるということは、患者さまが困っていることを自力では解決することが難しいため、専門家の力を借りて解決するということが本来の目的です。したがいまして、自分で判断できないことを専門家である医師が判断し提案を行い、それを患者さんが受け入れ、実践することで治療が成立します(これを治療契約といいます)。そのような医師による判断や提案が受け入れられず、自身の考えに固執されたり、治療方針を無理強いされたりする場合、そもそも治療契約が成立しません。そのような場合、当院では治療ができません。
以上、ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。